2017年4月 9日 (日)

 春休みが終わり、子どもは月曜から新学期です。うちの息子は夜更かしし過ぎて、明日から早起きできるか心配。そこで一回転させて戻してやろうと、「今日は寝ないでずっと起きてろ」と命令してみました。すると不思議なもので、「寝るな」と言われると眠くなるようです。

 「はやく寝ろ」と言われれば夜更かしし、「ずっと起きてろ」と言われれば眠くなる。これを天邪鬼(あまのじゃく)と片付けるのは簡単ですが、ここには「人間の性質」に係わる重大なテーマが潜んでいるように思います。

 人は誰かに命令されること、義務を作られることが嫌いなのではないかと。私自身、仕事や生活全般において「マスト」が大嫌いなのでよくわかります。わが親子は「マスト嫌い」気質がめっぽう強いようです。

 最近仕事でノドから手が出るくらい新しいアイデアを欲しているのですが、「マスト」に埋もれ、To Doリストを片付ける生き方をしていると、絶対に「よいアイデアや発想」は生まれません。それを「片付ける・こなす」ことに意識が集中してしまうからです。

 だから最近はできるだけマストな作業や約束を減らすようにして、のんびりぼんやり過ごすようにしています。誰かと食事に行くときも、「会いたい気分」のときに「明日食事行かない?」と誘って、それで対応してくれる友人を大事にします。「来週は予定が詰まっているので再来週の予定いかがですか?」と調整しているうちにその食事がマストな義務になってしまうからです。

 すべてをそのときの気分と感覚に任せ、偶然(セレンディピティ?)をじっと待つ。その境地にして初めて「身の回りから学べる」ようになる気がします。これがたぶん「一生懸命頑張れば頑張るほど、結果が出ない」悪循環を抜け出す道ではないかと。

 作業ならともかく、何かを創造しようとするなら頑張りすぎてはダメですね。明日から新学期のわが子は学校や母親から「マスト」を突きつけられる日々ですが、たまにはこっそり「ぼんやりさせる」場所と時間に連れ出そうと思います。

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 「運の悪い人は緊張や不安に弱く、(中略)実際の生活でも、待ち合わせの時間に遅れないことや新しい仕事を見つけることなど、さまざまな問題で頭がいっぱいだ。ごく狭い範囲に注意力が集中して、身の回りにあふれているチャンスを見逃しやすい」
              「運のいい人の法則」リチャード・ワイズマン著 角川文庫より

2017年4月 8日 (土)

 桜の花びらが舞う中、今期ビジネススクール会計講座が終了。生徒たちが明るい表情で巣立っていきました。

 今回受講してくれた中国人の女性から教わったのですが、中国でも「孫子」は「孫子兵法」と呼ばれているそうです。老子・荘子・孟子・韓非子など数ある中国古典のなかで、どうして「孫子」だけが「孫子の兵法」と呼ばれるのか気になっていましたが、本家中国でもそうなんですね。

 これは少々もったいないネーミングだと思います。「兵法」を付けてしまうと、どうしても女性など敬遠してしまいますからね。孫子の人生訓・処世術は、日本の「おじさん組織」で生きる女性こそ学ぶべきなのに。中国でも若い人などは「孫子兵法」と聞いて敬遠する傾向があるそうです。
 ちなみに英語圏では「The Art of War」と訳されています。このほうがいいですね。やっぱりネーミングは大切。

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2017年4月 6日 (木)

「持続可能な資本主義」、新井和宏さんの講演をお聞きし、帰りの電車の中で著書も読ませていただきました。

 おそらく景気が悪いのが一番の原因でしょうが、ここ20年「数値化=見える化」が大流行です。数字で結果を出すこと、そして目に見える具体的なかたちで業務を定めること。それがいまや経営の常識です。

 具体的な数字をもとに経営を組み立てるのは、例えるなら、真夜中の高速道路を照明灯を頼りに走るようなもの。ぶつかる事故は減る代わりに、周りの景色は一切見えません。昼間なら見えたはずの富士山も満開の桜も暗闇に沈むなか、照明灯を頼りに走る深夜のドライブ。

...

 「そこにあるはずのものが見えない」

 だからこそ新井さんの著書にあるように「『いい会社』は数値化できない」ということになるのでしょう。

 色々なところで、色々な立場から出てきた「景色の見えない深夜ドライブ」への懐疑や反論。それを個人的にはとても嬉しく、そして頼もしく思います。
 新井さんは「いい会社」を日本人に増やすべく、「結い2101」ファンドを設立・運営されています。「社会のため」と考えるだけでなく、実行し、結果を出していることがスゴいやね。仕事はこうじゃなくちゃいけません。

 春の陽気に誘われて朝からボーッと遊んでしまった1日、雨の降り出した夜になってピシッと気合いが入りました。毎度ながら刺激的な講演者チョイス、松山さんありがとうございます! 明日思い切り仕事する気になりました。
 新井さん、そして松山さん&ジェイカレッジ・スタッフの皆さんthanks!

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2017年4月 5日 (水)

 連載が終わった翌日、満開の桜の下をしばし散歩。これほどのんびりした開放感は久しぶりです。しかし不思議なもので、「もうネタを考えなくてもいい」はずが、ブラブラ散歩していると、次から次へと書きたいネタが降ってきます。「こんなことなら10回じゃなくて20回にしておくんだった」と後悔している自分に嫌気が差します。

 先日の八重洲ブックセンター講演でも話しましたが、ただブラブラしていてもダメなんですが、いったんギュッと詰めたあとに緩めるとこんな感じになりますね。「一所懸命考えているウチは、ろくなアイデアが浮かばない」不条理を身をもって実感します。

 さて、もう過去は過去として、花満開の新学期だし、次です、次。

  充電期間を経て、商売人育成CAT塾を来る7月より新開講します。日程は7/1・7/22・8/5・9/2・10/7・11/11・11/25(広島)です。今回は「商売人の国語・算数・理科・社会・道徳」の新メニューでお贈りします。そのうち募集開始します。

 そして、行くぜシンガポール&バンコク!
 5/24(水)夜にシンガポールにてプライシングセミナーやります。7/9(日)にはタイにて私のプライシングと板谷さんの言語技術セミナーの2本立て。シンガポールとタイの皆さん、どうぞ期待して待っていてください! さあ、お楽しみはこれからだ!

 「花の下は涯(はて)がないからだよ」 坂口安吾著「桜の森の満開の下」より

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2017年3月25日 (土)

 週末のビジネススクールにて、生徒から興味深いお話を聞きました。外資系に勤める彼女の「イタリア人上司」が来日したときのエピソード。そのイタリア人が日本ビジネスマンにプレゼンするたびに落ち込み、めげてしまったのだとか。

 イタリア人が日本人相手のプレゼンで落ち込んだ理由・・・それは聞き手の「反応がない」ことだったそうです。一生懸命プレゼンしてもまったく表情を変えず、つまらなさそうに聞く日本人。陽気なイタリア人はこれで自信喪失してしまったのですね。
 よ~くわかります。本当にお気の毒。興味がないわけじゃないんですよね、みんなそういう「表情」なだけ。

 これには講師をつとめる私もかなり洗礼を受けてきました。年配の男性が多い大企業では、なにをどう面白く話そうとぜんぜん笑ってくれない。じっと「会議顔」を崩さぬまま聞いている人が多いです。

 さいきんこれが若い人にも広がりつつあります。会社の新人でも「反応がない」人が増えています。おそらくビデオ講義しかない予備校に通い、テレビとユーチューブでしかお笑いを見ないうちに、「自分の表情が話し手に影響を及ぼす」ことを忘れてしまうのでしょう。

 それにしてもイタリア人があまりに気の毒。面白い落語ライブでも見に行って、「笑う」ことに慣れようよ、日本人。話す相手に対しきちんと反応する、これがグローバルの出発点だと思うぞ。